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#20-7 麗子像から戦争画、マンガやアニメまで、近代の日本美術【日本美術史編7】

アートのミーム
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Episode • Nov 27, 2023 • 59m

今回で日本美術史編は最終回です。大正時代から昭和、戦後まで、近代の日本美術史を紹介します。


ヨーロッパでフォーヴィスム・キュビスム・ダダイズムが生まれ、日本にも前衛美術が伝わった/美術がプロパガンダに利用された時代/たった14年間の大正時代/「麗子像」の岸田劉生/高村光太郎の「手」/萬鉄五郎の「もたれて立つ人」「裸体美人」/合計70点ほど描かれたおかっぱ頭の麗子ちゃん/僕らが知らないクラシカルな麗子像/劉生が目指した「でろり」と「卑近美」/「手」を真似すると手がつりそうになる/張りつめた緊張感と優美さ/最先端のスタイルを取り入れた萬鉄五郎/真似しているけどオリジナリティがある/コマーシャルアートや挿絵の需要が高まる/政治活動家や労働者を描いた「プロレタリア美術」


時代は昭和へ/ヨーロッパではシュールレアリスムが誕生/岡本太郎も渡欧/世界大恐慌をきっかけに第二次世界大戦が勃発/日本も太平洋戦争に突入/絵筆で国に奉仕する「彩管報国」/現代と当時では、戦争に対するイメージが違った/多くの画家が描いた戦争画/阿鼻叫喚のリアリティ、藤田嗣治の「アッツ島玉砕」/極限状況になった人間はこうなりうる/大人の事情であえて触れられてこなかった絵/現代作家の会田誠さんも戦争画をモチーフにしている/「灰色の山」「紐育空爆之図(にゅうようくくうばくのず)」/その状況になったら私たちはどう行動するのか?単に善悪で片付けてはいけないのではないか


様々なイスムやスタイルが生まれた戦後/岡本太郎/アンフォルメルの白髪一雄/反芸術の篠原有司男/もの派の李禹煥/ニューペインティングの日比野克彦/サブカルチャーを美術に取り込んだ村上隆/美術に対する美術、閉じられた美術/今回紹介した作品を見るなら、国立近代美術館の常設展がおすすめ


迷ったけれど、マンガ・アニメ・ゲームは日本美術に含めていいのでは/絵巻物や浮世絵の系譜/アートには含まれないかもしれないけれど、多くの人の概念を変えている/令和の僕らが過去の文化を見た時に感じるズレ/美術品は長らく工芸や調度品だった/そもそも「アート」という概念は近代に生まれたもの


地理的に、日本は文化が滞留しやすい/受け入れて消化して独自の文化をつくってきた/琳派も二次創作だった/その先が見たいからつくる/二次創作は日本の十八番/日本の文化はずっとサブカルチャーだった?/今後も思いがけないものが評価されるかも/巻き込まれながらふと発したその一言がウケる


▼参考文献

・日本美術史 (美術出版ライブラリー、山下裕二・高岸輝 監修)

・教養の日本美術史(ミネルヴァ書房、古田亮 編著)


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※美術ファンのゆるゆるトークですので、一部事実と異なる場合もあります。ご容赦ください!